室内装飾研究会 2021

日本近代の建築において、近代化・洋風化というと、まずは煉瓦などの外観を想像するのではないだろうか。しかし、近代化・洋風化は室内の、細部にも表れている。その室内装飾の一つに、階段の手摺が挙げられる。例えば、1898年に建てられた旧山縣有朋別邸の手摺の親柱上部は、擬宝珠をアレンジしたように見える一方で、1923年に建てられた旧谷口房蔵別邸の階段の手摺は、全く異なる形をしている。この例から階段の手摺は、日本在来のデザインのアレンジから、いわゆる「純洋風」へと変化していったのではないかと考えた。
したがって本研究会は、洋館における階段の手摺のデザインの変遷のまとめと、手摺のデザインを決めた要因の分析を通して、室内装飾の近代化・洋風化の過程を見ることを目的とする。

●ゼミ構成員(敬称略)
修士一年:田中茉優子(研究会長)、林真子
学部四年:遠藤未央

●研究会日時
隔週木曜日 14時から