文化財の保存・活用のためにデジタル技術を利用するメースが近年注目されています。文化財の継承には詳細な記録が求められ、時を超えて信頼されるために記録の方法自体が研究のテーマとなります。文化財の調査報告書や、修理工事報告書、あるいは無形文化である伝統技術の記録などのためには、道具や機器、媒体のみならず、プロセスの進め方やアクセスの容易さなど、保存と活用を総合的に変えていく必要があります。私達デジタルアーカイブ研究会は、その方法を開拓する目的で、2020年度より集約的に活動を開始した研究グループです。文化財の中でも特に構造物を保存活用するためのデジタル技術の応用方法を研究することをテーマに、写真測量(フォトグラメトリ)やレーザー測量による実地調査ベースの活動を行っており、現在は建築史研究室内の所属学生6名とOB2名によって構成されています。